シノのいろいろ

いろいろなことを書きます。それだけ。見るも見ないも自由だけど、見てくれると嬉しいな。

第39回:雑記「不登校対策でスマホとかゲーム制限するのはどうなの?」

どうも、シノです。

 

ちょっとどうしてもまとめたいことがあって。

 

まずは、この記事をご覧ください。

www.sankei.com

 

以前も香川県で話が上がっていましたが、大阪市でも、「スマホ・ゲームの時間を制限する条例」を作ろうとしているみたいです。

 

これに反論したい。

 

その思いだけで書き殴っています。

あ、私の考えを書き連ねるだけなので、「こうだよ」とか皆さんに考えを押し付けようとは思ってないです。

むしろ反論あったらコメントください。別の意見も参考にしたいので。

 

目次です。

 

 

1.記事で主張している内容

この記事では、スマホ・ゲームに依存することを防ぐため、スマホ等の制限時間を条例で制限することを検討している、ということが書かれています。

このきっかけとして、不登校の要因の一つがスマホやゲームの依存である、との実態が紹介されたとあります。

これ、紹介されたことをきっかけに条例を検討している、ということから、スマホ・ゲーム等の制限時間を制限する理由は、『不登校を減らすため』と考えるのが妥当でしょう。

この前提をもとに、話を進めていきます。

 

 

2.本当に?

私が突っ込みたいのは、2つ。

  • 依存を防ぐために制限を『条例として』定めるのは不適切
  • 本当にスマホやゲームの依存が不登校の要因の一つなの?

です。

 

 

3.突っ込みポイント1「依存を防ぐために制限を『条例として』定めるのは不適切」

そもそも、日本国憲法第13条として、『基本的人権の尊重』が定義されています。

中学校とか、もしかしたら小学校でもやるかもしれないくらい基本的なものです。

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

――Wikipedia日本国憲法第13条」より引用

この中に、自由及び幸福を求める権利は尊重されるよって書いてあります。

スマホやゲームって、やるのは自由だし、それが楽しい、つまり大げさに言えば幸福だからやるんですよね。

それを制限するのは、そもそものこの『基本的人権の尊重』に反しています。

これが、一つ目の突っ込みポイントです。

 

反論があるとすると、こうでしょうか。

『公共の福祉に反しない限り』って書いてあるよ。不登校が最終的にはこれに反するからゲーム制限はいいんじゃないの?

これ自体については、確かに何とも言えないのかなと思います。ちなみにですが私はこういったことにはまったく詳しくないです。

なので、この反論には答えられないのですが、別角度からそもそもこの反論をできなくしてしまおうかなと。

 

 

4.突っ込みポイント2「本当にスマホやゲームの依存が不登校の要因の一つなの?」

さて、最初に紹介した記事では、「不登校の要因の一つがスマホやゲームの依存である、との実態が紹介された」という内容が書かれていました。

でも、これってこのページ内に出典がないんですよね。

そこで、二つ目の突っ込みポイントが生まれた、というわけです。

 

細かく分けると以下の通り。

  • 本当にそれが要因の一つ?
  • 本当だとしたら、これを改善すれば不登校がどれくらい減るの?
  • 他に、もっと多い原因があるんじゃないの?

この3つです。

 

で、これらを調べるために、公式ホームページから文部科学省の資料をDLしてきました。2018年度の調査結果です。

ページの表番号4-7「不登校の要因」が該当の資料になります。

この資料では、不登校になった原因を、「本人に係る要因」、「学校、家庭に係る要因」の2通りでまとめています。

今回は、そのうち「本人に係る要因」に着目します。

ここだけ抜き出すと、以下の通りになります。

 

本人に係る要因 人数(単位:人) 割合
「学校における人間関係」に課題を抱えている。 28,639 17.4%
「あそび・非行」の傾向がある。 5,200 3.2%
「無気力」の傾向がある。 47,869 29.1%
「不安」の傾向がある。 54,854 33.3%
「その他」 27,966 17.0%
164,528 100%

ゲーム・スマホ依存にあたるのは、赤字の行でしょう。

しかも、「あそび・非行」とあることから、更にこの中の一部が該当すると思われます。

その上、ご覧の通り、他のどの項目よりも割合が少ないです。

 

というわけで、細かく分けたポイントはこのようになります。

  • 本当にそれが要因の一つ?
      →確かに、要因の一つではある
  • 本当だとしたら、これを改善すれば不登校がどれくらい減るの?
      →多くても全体の3.2%
  • 他に、もっと多い原因があるんじゃないの?
      →そもそもこの項目が一番少ない

はい、こうなりました。

 

どう考えても、「不安を取り除いてあげる」とか、「人間関係の課題を解決する」とかの方が優先度高いですよね?

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

私が出した結論は、「不登校の人を減らすために、スマホ・ゲーム時間を条例で制限するのはおかしい」ということです。

とりあえず、記事を見て「それは違うだろ」と思った次の瞬間に資料DLしてきたくらい衝動のみで書いてました。

なので、「だったらどうすればいいの?」といった質問には答えられないです。すみません。

 

あと、もう一つ書くと、「ゲーム制限しても学力上がるもんじゃないだろ」という元の記事への反対意見もあるかもしれません。

その意見自体には大賛成なのですが、それは今回の論点とはズレています。また別の話です。

この記事では、あくまで『不登校の対策としてスマホ・ゲーム制限は適切か?』に焦点を当てています。

そこも、ご了承ください。

 

 

それでは。